日経コンピュータの見出しに「Windows XP から 8系への移行を加速、8.1 が本命だ」というのがありました。

最新の Windows 8.1 から遡ると、8.0、7、Vista その前が XP です。ここで、XP の代替として 8.1 が薦められるケースは、「特に制約は無いけど、XP に不便はなく、また XP世代後期のPC(たぶん CoreDuo あたり?)で性能も十分なので」というケースだと思います。

弊社でも経理のPC(CoreDuo メモリ 2GB)に長らく Windows XP を入れて使っていましたが、今は同じ PC で 8.1 が元気に動いています。7 よりもメモリを効率よく使うようになった気がします。古い PC でもさくさく動きます。これは、比較的性能に制限の多いタブレットでも快適に動作するように設計されているからだと思われます。

一方で、8.1 をお薦めできないケースがあります。それは、社内システムなどが Internet Explorer 6 に強く依存していて、IE の更新ができないケースです。この場合、ベストな移行先は Windows 7 + IE8(イントラネット互換モード) です。

Windows 8 は、8.1 が出たため、後2年でサポートが打ち切られますし、8.1 は、IE11 が標準となり、互換モードが廃止されました。よって、互換モードで生きながらえていたシステムも、最新の標準 HTML5(など)に対応させなければなりません。

Windows 7 + IE8 は、今のところ 2020年1月までサポートが継続されます。7 が XP 並の人気を誇っていれば、XP の時のようにもう少しサポートを延長してくれるかもしれません。ともあれ、今の段階で互換モードを一番延命できるのは Windows 7 です。

延命できるとはいえ、これはもう Microsoft からの最後通告です。古い ActiveX にサヨナラをして、HTML5 でシステムを構築しましょう。あと6年しかありません。

それにしても、Web界隈の進歩の早さとは裏腹に、Microsoft のサポート期間の長さはありがたいですね。Windows 7 がサポート切れになる頃には、どんなシステムが標準になってるのでしょうか。楽しみでもありますが、経営者の方は対応コストに頭が痛いところでしょうか。


RedHat Enterprise Linux 6.5 が登場しました。(記事)

主に基幹・大規模サーバ用の変更が目立ちますが、SL,CentOS に降りてきたら、小規模サーバでの変更点も見ていきたいです。

6.3 → 6.4 の時に、XFS+NFS4 の環境で kernel panic が出る不具合が入ったことがあったので、今回も自動アップデートには勇気が要りますね。
通常は RHEL の安定性には定評があるので、アップデートに躊躇することは少ないのですが。

ちょっと気になっているのが、php のバージョンです。
php 5.3 は開発元がサポートを打ち切って、RedHat が独自にパッチを当ててセキュリティ対策をしているのですが、これが 5.5 等になると、古い php アプリ/フレームワーク が動作しなくなる恐れがあります。
これは、6.x ではバージョンが維持されても、RHEL7 ではバージョンアップされるでしょうから、大きなシステムを運用されている方には頭が痛いかも。

ー追記ー

php は php-5.3.3-26 のようです。カーネルも kernel-2.6.32-431 のようですが、RHEL はカーネルに多くの機能をバックポートしてくれるので、バージョン番号が当てになりません。


Linux Kernel 3.0.x の Long-Term Support が終了し、elrepo の kernel-lt も、3.10.x 系列に変わりました。
3.0 から 3.10 までに何があったかを軽くまとめてみると、

  • HDDへのライトバックキャッシュの最適化(3.1など)
  • TCP周りの最適化(3.5など)
  • ファイルシステム周りの変更(3.8など)
  • 時分割でないマルチタスク(3.10)

特にファイルシステム周りでメタデータへのチェックサム付加などの変更がはいっているので、一度新しい kernel で mount してしまうと、古い kernel で読めなくなってしまうのではないかという心配が少しあります。
また、タスク切り替えの再設計は、かなりインパクトの大きな変更点だと思えるのですが、多スレッド環境でどのような変化があるのか楽しみです。