パソコン屋(というとちょっと語弊がありますが)にとって、実は技術力より機動力の方が重要だったりする場面があります。
何かトラブルが発生したときです。
故障などで計算機が使えなくなった場合、8時間後に来て5分で直すより、5分で来て8時間かけて直す方が、パソコン屋としては「えらい」のです。以前、私が「客」だったときは、8時間かけて修理した内容が「メモリーの交換」とだけあって、メモリの交換に8時間も何をしていたのか、と思ったこともありましたが、ともかく何かしら作業をしているとお客さんとしては満足される場合が多いです。
この辺は、小規模でやっていると、同時に複数のトラブルが発生したときにどうしても人手が足りなくなってしまいますし、急な仕事の追加で、予定していた別のお客さんに予定の急な変更を強いてしまうことになりかねません。
そういう事態をできるだけ回避するため、できるだけ「止まらない」構成で構築しよう、と考えるようになりました。故障の多い電源回路にはグレードの高いものを使ったり、HDDを冗長化して、1つの故障では止まらないようにします。
最近納入させて貰った HPC も、電源とHDDをサーバグレードのもので冗長構成にしてあります。要求仕様以上の構成になってしまいますが、HPC は交換部品の調達に時間がかかったり、同等品が手に入らなくなることが多々あるので、トラブルの際もしばらくは動いてくれるようにしました。
こういうことをしているからあまり安くできないし、トラブルが起きないのは目立たないので、なかなか満足を実感して貰いにくいところなので、分かる人にしか分かって貰えないところなのですが。しかも、それでも壊れるときは壊れますしね。。。