ソフトバンクとロッテが熾烈な優勝争いを繰り広げているパ・リーグ。

今日からの直接対決の初戦をロッテがとって一歩リードしました。

ここで、これまでの優勝確率の推移をふり返ってみましょう。

パ・リーグ優勝確率の推移

8月終盤から両チームが抜きつ抜かれつを繰り返しながら、他の4チームを引き離していきました。この瞬間はロッテが上に居ますが、推移を見ると、ロッテが頭を出すと、ソフトバンクが粘って抜き返して、ソフトバンクの方が上に居る時間が長くなっています。

時系列で見ると、ソフトバンクが有利に戦いを進めているように見えますが、ペナントレースは終了の瞬間に上に居た方が勝ちですから、今後の動向に目が離せませんね!


順延分の追加日程が発表されました。

パ・リーグの、ソフトバンクとロッテの優勝争いは、最終カードの直接対決までもつれ込めば、直接対決で今季勝っているロッテが有利とみられていましたが、発表された追加日程で、これまでの最終カードの後に、それぞれ西武戦が一試合ずつ組まれました。

最終盤の西武戦まで持ち込めば、西武に勝てていないロッテに不利となり、西武が勝つことでソフトバンクの優勝が決まるシナリオの可能性も数パーセント出てきました。

ソフトバンクとロッテの、優勝決定日確率

これから佳境に突入するパ・リーグの優勝争いから目が離せません!


2010年のパ・リーグと言えば、残り6試合で首位を走っていた西武が、3.5ゲーム差で追いかけるソフトバンクに土壇場で3連敗し、その勢いでソフトバンクが優勝した大逆転がありました。

2010年9月16日、3連戦直前の優勝確率を計算してみると、
西武 96.4%、ソフトバンク 3.3%、ロッテ 0.3%
と、西武が優勝濃厚ながら、ソフトバンクにも 3.3%の逆転のチャンスが残っていたようです。2010年のこれまでの直接対決は、西武が14勝7敗と大きく勝ち越していたので、優勝の確率も大きくなっています。しかし、実際は、最終盤にソフトバンクに3連敗し、0.5ゲーム差に詰められてしまいます。

この天王山3連敗は、その後、西武ファンの悪夢として語り継がれるわけですが、3連敗した直後の優勝確率を見てみると、
西武 55.1%、ソフトバンク 44.6%
と、まだまだ西武が若干優勢だったので、むしろ、その後の 3~4試合に残された 55%のチャンスも掴めなかった事の方が痛手だったかもしれません。

優勝争いの最終盤に他力(他の4チームの働き)が大きく左右することは多くあるので、マジックの点灯や消滅、自力の消滅など、「自力」に少しこだわりすぎているのではないかな、と思います。

さらに、この年は3位に滑り込んだロッテがクライマックスシリーズで下剋上を起こして日本一となるなど、終盤に波乱が待ち受ける1年でした。

余談ですが、日本シリーズが「両リーグの優勝チーム同士の決戦」じゃなくなったのなら、呼び方も変えて「クライマックスファイナル」にして、リーグ内クライマックスシリーズは、それぞれ 1st, 2nd ステージと呼んだ方が良いのでは? と思ったりしてます。

長いペナントレース、最後まで何が起こるか分かりませんね。


2019年9月、ソフトバンクに西武が猛追を見せています。優勝確率を見ると、ソフトバンクが踏ん張りきった印象ですが、ここで補足させてください。

ここで使われている計算モデルには2種類あります。2008年頃から使っている旧エンジンと、2016年から開発を始めた新エンジンです。

新エンジンは、旧エンジンの「チームごとの相性」に加え、「球場との相性」や「最近の勢い」を考慮した計算モデルになっています。その代わり、計算速度がとても遅く、新エンジンを使って確率順位を出そうとすると、とても時間がかかるので、全部を切り替えるには至っていません。(短時間で計算しようとすると、確率の小さいシナリオが考慮されない)

メインの順位確率には旧エンジンを、優勝決定日確率には新エンジンを使っています。この違いから、現在、優勝決定日確率を全て足すと西武の方がソフトバンクより確率が高い(執筆時点)のに、順位確率ではソフトバンクの方がかなり有利という数字が出ています。

これはどちらが正しいというわけではなく、計算の手法の違いによるものですが、やはり新エンジンの方が終盤の展開を再現するのに良いモデルだと思って開発しておりますので、終盤の優勝争いの確率を把握するには、優勝決定日確率の方もあわせて参考にして頂ければと思います。

「最近の勢い」を考慮することで、長いシーズンで大きくメンバーが入れ替わったチームなどの序盤の成績が反映されにくくなります。また、直近で連勝しているチームを大きく評価します。ただ、(ご存じのように)野球では、大連勝から大連敗に転じることもままあり「勢い」を考慮すると、確率の乱高下を招きます。その点は旧エンジンの方が安定しています。一長一短です。

これらの開発には、サポータの方より援助を頂いております。心よりのご支援を結果にして還元できるよう、改良を続けて参ります。


ソフトバンクがなかなか優勝確率を上げられないでいる間に、西武が勝ちを重ねて追い上げてきました。

8/29 終了時点での2チームの優勝確率は、
ソフトバンク 74.1%、西武 22.6%

8/30 からの3連戦の結果で、優勝確率がどのように変わるか、仮定の計算してみましょう。

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セ・リーグは巨人の、パ・リーグはソフトバンクの優勝決定日確率計算を再開しました。

相変わらず、優勝日決定確率は新エンジン、順位確率は旧エンジンですので、値が若干異なることがありますが、仕様です。来年こそ新エンジンで統一したいです。

スマートフォンでの見た目をパソコン版に揃えました。縦と横が入れ替わるの、縦長画面で便利かと思ったのですが、CSS がややこしくなるし、どうしても縦長が見にくければ、スマホを横にしてみてもらえば良いかな…と…。何かあればご連絡ください。



2019年シーズンも前半戦が終わりました。短い間に大連敗があったチームが目立つような気がします。(まだ抜け出てないチームもありますが)

多くのチームが苦戦する中、やはりというか、資金力のあるソフトバンクと巨人が着々と勝利を重ねて優勝街道の真ん中を突き進んでいます。他の球団からすれば、このまま逃げ切られてしまうとここで決着がついてしまうので、なんとか食らいついていきたいところですね。

一方で、CS争いは、これも両リーグとも、独走に入った1チームに、4チームが混戦で争う状況になっています。後半戦は、まずこのCS争いで有利に立っておきたいですね。

オールスターゲームを挟んでペナントレースもいよいよ後半戦。優勝確率も、一試合のウエイトが大きくなっていきます。両リーグとも、目が離せない試合が続きますね!


このサイトは、確率を淡々と計算しているだけなので、100%になるまでは何があるか分からないのですが、100%になってしまうと優勝やCSが決まってしまうので、もはや数字の意味がなくなってしまうと言うジレンマを抱えています。

ですから、95% を一つの区切りとして、95%を超えると「濃厚」として一区切りつけています。もちろん、この先どうなるかは分かりませんが、一つの目安として捉えて貰えると盛り上がるかなと思います。