2019年9月、ソフトバンクに西武が猛追を見せています。優勝確率を見ると、ソフトバンクが踏ん張りきった印象ですが、ここで補足させてください。

ここで使われている計算モデルには2種類あります。2008年頃から使っている旧エンジンと、2016年から開発を始めた新エンジンです。

新エンジンは、旧エンジンの「チームごとの相性」に加え、「球場との相性」や「最近の勢い」を考慮した計算モデルになっています。その代わり、計算速度がとても遅く、新エンジンを使って確率順位を出そうとすると、とても時間がかかるので、全部を切り替えるには至っていません。(短時間で計算しようとすると、確率の小さいシナリオが考慮されない)

メインの順位確率には旧エンジンを、優勝決定日確率には新エンジンを使っています。この違いから、現在、優勝決定日確率を全て足すと西武の方がソフトバンクより確率が高い(執筆時点)のに、順位確率ではソフトバンクの方がかなり有利という数字が出ています。

これはどちらが正しいというわけではなく、計算の手法の違いによるものですが、やはり新エンジンの方が終盤の展開を再現するのに良いモデルだと思って開発しておりますので、終盤の優勝争いの確率を把握するには、優勝決定日確率の方もあわせて参考にして頂ければと思います。

「最近の勢い」を考慮することで、長いシーズンで大きくメンバーが入れ替わったチームなどの序盤の成績が反映されにくくなります。また、直近で連勝しているチームを大きく評価します。ただ、(ご存じのように)野球では、大連勝から大連敗に転じることもままあり「勢い」を考慮すると、確率の乱高下を招きます。その点は旧エンジンの方が安定しています。一長一短です。

これらの開発には、サポータの方より援助を頂いております。心よりのご支援を結果にして還元できるよう、改良を続けて参ります。


ソフトバンクがなかなか優勝確率を上げられないでいる間に、西武が勝ちを重ねて追い上げてきました。

8/29 終了時点での2チームの優勝確率は、
ソフトバンク 74.1%、西武 22.6%

8/30 からの3連戦の結果で、優勝確率がどのように変わるか、仮定の計算してみましょう。

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ソフトバンクの優勝確率が1日で急落しています。

シーズン最終盤なので、大きく変動することは想定されていますが、さすがに1日でここまで動くのは不自然で、計算を調査中です。

手動の簡易計算で、81%程度になるようなので、自動計算に何か不具合があるようです。

明らかに挙動がおかしいときはバグや誤動作の可能性もあります。ご了承ください。

追記 22:25
再計算の結果を掲載しました。
新しい計算エンジンで計算している「優勝決定日」のほうでは、優勝そのものの確率が65~70%となっているので、旧エンジンから「球場との相性」も考慮した新エンジンへの移行を進めていきます。



セ・リーグは巨人の、パ・リーグはソフトバンクの優勝決定日確率計算を再開しました。

相変わらず、優勝日決定確率は新エンジン、順位確率は旧エンジンですので、値が若干異なることがありますが、仕様です。来年こそ新エンジンで統一したいです。

スマートフォンでの見た目をパソコン版に揃えました。縦と横が入れ替わるの、縦長画面で便利かと思ったのですが、CSS がややこしくなるし、どうしても縦長が見にくければ、スマホを横にしてみてもらえば良いかな…と…。何かあればご連絡ください。



まだ2試合の結果しか考慮していない速報値で、計算日が「終了時点」と表示される不具合があるようです。

原因ははっきりしませんが、セ・パ両リーグの最後の試合がほぼ同時刻に終わって、同時に2つの計算が走る時に、速報用の簡易計算結果に「終了時点」のラベルをつけてしまう事があるようです。現在対策中ですが、しばらくの間、全試合終了後1時間ほどはご注意下さい。ご不便をおかけして申し訳ありません。


追記
8月8日終了時より、上記不具合の対策をしました。ご迷惑と誤解をおかけしたこと、改めてお詫び致します。


セ・リーグの優勝戦線が3週間で激変しました。

セントラルリーグ優勝確率推移(8/4)

7月18日には巨人がおおよそ優勝を決めそうな勢いでしたが、そこからカードの負け越しが続き、2位DeNAとの決戦に3連敗し、0.5ゲーム差と迫られました。

一方、11連敗で自滅した広島が復調してDeNAのあとをピタリとついてきています。優勝確率的には、残り試合の兼ね合いとリーグ内での勝率から、広島がほんの少しDeNAの優勝確率を上回っています。

なかなか「確率が変わる」ことがピンとこない方もいらっしゃるかと思います。この計算に用いている数値モデルが振れやすいモデルなのも原因ですが、今更マイルドなモデルに変更するのも接続性が悪くなるので悩ましいです。

ただ、直感と比べてみて下さい。7月18日時点の巨人が「このまま行けば95%優勝する」勢いだったのは、多くの方の感覚とも一致するのではないでしょうか。そして、今、8月4日の状況が「巨人が有利なものの、3チームに可能性がある」というのも、感覚と違うという方は少ないと思います。もちろん、阪神ファンはまだ優勝に絡む可能性を諦めてはないでしょう。

もっと振り返れば、6月の広島ファンは「優勝いけるんじゃ?」と思ったはずですし、交流戦に入って11連敗中の広島ファンは「もう絶望的だ」と思ったはずです。

それがそのまま数字になっているわけですね。

という広島ファンの期待の乱高下が、そのまま定量的なグラフに現れています。



一時は独走だった巨人に負けが込み、広島とDeNAが迫っています。勝率ではDeNAが2位ですが、リーグ内の勝率と残り試合を考慮した場合の優勝確率は、広島の方が上になっています。

7月28日終了時点の優勝確率 : 巨人 65.8%・広島 20.8% となっています。

今日からの巨人・広島の3連戦がどのぐらい大事か、ちょっと計算してみました。

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