いつも議論になる、クライマックスシリーズのアドバンテージについて、こんな案はどうでしょう?

シーズン終了後、上位だったチームが、2チームのゲーム差分、得点アドバンテージを得ることができる。得点アドバンテージを行使すると、初回に宣言した得点が入った状態でゲームが開始される。ステージ中、どの試合に何点行使するかは監督が決定する。(もちろん、ステージ中に行使できる得点アドバンテージの総計は、ゲーム差を上限とする)

具体的に、今年のセ・リーグのファーストステージを例に出してみる。ヤクルトと巨人の最終ゲーム差は 6.5 なので、得点アドバンテージは 6。( 7 にするか、13 にするかなど、議論の余地はある) 上位のヤクルトは、この6点のアドバンテージを、ファーストステージの最大3試合に自由に割り振って行使することができる。…としたらどうかな、という提案。

仮定の話で、さらに仮の話になるが、ヤクルトが初戦に4点行使していれば、結果は 5-4 で勝っていた。第2戦は捨てるとして、第3戦は、残りの2点を行使し、2-0 から試合を始めることができる。

ファイナルステージでは、巨人が広島に挑むが、そのゲーム差は 13.5。よって、得点アドバンテージは 13 (同様に議論の余地はある)。3試合を4点リードで開始しても1点余るアドバンテージになる。こうなると、優勝による1勝のアドバンテージと併用するかが議論されると思うが、仮に0.5ゲーム差であれ、半年間戦うペナントの制覇は尊重されるべきだと思うので、優勝による1勝のアドバンテージは残した方が良いだろう。

こうすれば、2~3試合で決まるファーストステージでは、大差で2位になったチームが容易に敗退することはなくなるし、これだけのアドバンテージがあって負けたなら、諦めもつくのではないだろうか。

また、ファイナルステージでは、試合数が多くなる分、同じゲーム差なら1試合に使える得点アドバンテージが少なくなるが、1勝アドバンテージと合わせて考えればバランスがとれる。

メリットは、ペナントレースで大差をつけてもクライマックス(特にファーストステージ)で全く考慮されないという現制度の欠点が埋まること。また、順位が確定しても、残り試合の結果が得点アドバンテージに影響するので、完全な消化試合がなくなる点。

デメリットは、あまりに得点アドバンテージが大きいと、最初から試合が面白くなくなる点と、下位チームには関係ないので、順位決定後に下位チームとの消化試合が多く残っていれば、不公平感が出てしまう点かな。


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