RedHat Enterprise Linux 7 の β版が発表されました。(記事)

fedora 19、kernel 3.10 がベースになるようで、サーバ・仮想化向けのアップデートが目立ちます。

Web 屋さんとして一番怖いのは php のバージョンアップかもしれませんね。fedora-19 をそのまま継承しているとすれば、php のバージョンは php-5.5 になります。
基本的には、現在の php-5.3 から大きな変更は無いはずですが、そのまま動くかどうか怪しいですよね。


RedHat Enterprise Linux 6.5 が登場しました。(記事)

主に基幹・大規模サーバ用の変更が目立ちますが、SL,CentOS に降りてきたら、小規模サーバでの変更点も見ていきたいです。

6.3 → 6.4 の時に、XFS+NFS4 の環境で kernel panic が出る不具合が入ったことがあったので、今回も自動アップデートには勇気が要りますね。
通常は RHEL の安定性には定評があるので、アップデートに躊躇することは少ないのですが。

ちょっと気になっているのが、php のバージョンです。
php 5.3 は開発元がサポートを打ち切って、RedHat が独自にパッチを当ててセキュリティ対策をしているのですが、これが 5.5 等になると、古い php アプリ/フレームワーク が動作しなくなる恐れがあります。
これは、6.x ではバージョンが維持されても、RHEL7 ではバージョンアップされるでしょうから、大きなシステムを運用されている方には頭が痛いかも。

ー追記ー

php は php-5.3.3-26 のようです。カーネルも kernel-2.6.32-431 のようですが、RHEL はカーネルに多くの機能をバックポートしてくれるので、バージョン番号が当てになりません。


Linux Kernel 3.0.x の Long-Term Support が終了し、elrepo の kernel-lt も、3.10.x 系列に変わりました。
3.0 から 3.10 までに何があったかを軽くまとめてみると、

  • HDDへのライトバックキャッシュの最適化(3.1など)
  • TCP周りの最適化(3.5など)
  • ファイルシステム周りの変更(3.8など)
  • 時分割でないマルチタスク(3.10)

特にファイルシステム周りでメタデータへのチェックサム付加などの変更がはいっているので、一度新しい kernel で mount してしまうと、古い kernel で読めなくなってしまうのではないかという心配が少しあります。
また、タスク切り替えの再設計は、かなりインパクトの大きな変更点だと思えるのですが、多スレッド環境でどのような変化があるのか楽しみです。