録画していたハーバードのリーダーシップ論(6時間)を見た。印象に残ったこと。

  • リーダーシップの発揮には必ずしも権威は必要では無い事。権威を振るうことがリーダーシップでは無い。
  • リーダーシップを発揮して何かを変えるとき、人々が何を失って、何を得て、何を失わないかを理解し、はっきり示す。失うことの背景、歴史、感情に敬意を示す。
  • 変化のスピードは、ゆっくりでなければならない。大きな変革であれば数世代かかるかもしれない。しかし、戦略の再考や判断のスピードは速くなければならない。
  • リーダーシップとはカリスマ性で人を導くことではなく、小さなリーダーを増やしていくこと。
  • リーダーシップを発揮し続けるには、協力者と相談者が必要である。近いところ、小さなところから味方を増やしていくこと。自分の精神を癒やすところが必ず必要である。
  • 変革を提唱するときは、必ず抵抗や批判に遭う。行動に対する批難や拒絶を、自分個人に対するものだと思わない。
  • 目標の全ては実現できない。実現できたことの全ては必ずしも数値化できないこと。実現できたことに目を向け、自分を評価する。最後にお迎えが来たとき、「あなたが救ったのは24人で、36人ではなかった」と批難される事はない。

この講義は、もっと「世界をよくするためのリーダーを育成する」という目的で、ネパールの女性人権活動家や南スーダンの活動家などが参加しているものでした。ですから、うちのような中小企業でのリーダーシップの発揮とはスケールの異なるものでしたが、それでも経営者としてのリーダーシップの発揮の仕方として勉強になる面がありました。

おそらくですが、中小企業の経営者が身につけるべきリーダーシップとは、

  • 社長としての権力で皆を従わせるのではなく、個々の自主的なリーダーシップを引き出すリーダーとならなければならない。まだ日本には「会社は社員のもの」という考えの会社も多いはず。それぞれが会社のために動ける環境を作っていく事が大事。
  • 問題点を把握して、現体制の残すべき部分と変えていく部分をはっきりさせ、変化を急がないこと。ただし、戦略は状況に合わせて柔軟かつ迅速に変えていくべし。
  • リーダーシップを発揮し続けるには、協力者と相談者が必要である。この場合、社員や、家族・友人との関係を大事にし、社員と目標を共有できるようにすること。

うーん、なかなか難しいですが、当たり前と言えば当たり前の事もありますね。権威やカリスマはリーダーシップとは別。これは大事。

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